猫背とは?
一般的に猫背と言われると背中が丸くなった状態のことだと想像できると思います。確かにそれで間違いは無いのですが実は猫背にもいくつかの種類があるのです!
今回紹介させて頂くのは加齢や病変などでの背骨の変化ではなく一般的な日常の生活の中で発生する猫背について説明を行なっていきます。
猫背の種類
みなさまご存知だったでしょうか?猫背には3種類存在するということを。
人間の背骨は滑らかなS字状のカーブを作っています。これは体にかかる重力や負荷を分散させるためだと言われています。
猫背と言うものはこの背骨に普段の生活やクセにより異常が発生した状態であります。
猫背の種類は首猫背、背中猫背、腰猫背といった3種類が存在します!それぞれの猫背のタイプによって発生する症状や併発するもの、将来的なリスクが違っています。まずは一つ一つ説明を行なっていきます。
①首猫背
この首猫背はよくストレートネックと混合されがちです。よく似ているようで実は違うものなのです。何が違うかと言うとストレートネックは頚椎(首の骨)のカーブが失われ真っ直ぐになり顔を前方に突き出したようになるのが特徴です。
しかし首猫背の場合は首と背中の境目が丸みを帯びているもの。正常以上の丸みを帯びてしまった状態のものです。パッと見だと首と背中の中間らへんにコブができたようになっているのが特徴です。
②背中猫背
これが最もポピュラーな猫背です。猫背と言うとまず一番に想像されるものです。これは胸椎(胸の骨)が正常値以上の丸みを帯びた状態のことを言います。特に肩甲骨の間であるTHE背中と言う部分が極度に丸みを帯びています。
この背中猫背は巻き方と言うものを併発しており、肩が内巻きになっていることでさらに背中が丸くなります。見た目で言うと何となく自信がないように見える姿勢になっています。
③腰猫背
腰猫背は腰椎(腰の骨)が丸くなってしまった状態を言います。この腰猫背は3種類の猫背の中で最も少ない発生率となっています。
本来、腰椎(腰の骨)は軽く前弯(前に反った状態)しています。しかしこれが消失し後弯(自身の背面側に背骨が浮いてくる)してしまったものです。
腰猫背になってしまうと腰を完全に伸ばす事が難しくなる上に、腰痛やヘルニア、脊柱管狭窄症などの原因となってしまうこともあります。
猫背のリスク
猫背には3種類あると言う事がわかったと思います。次は各猫背のリスクについてお話をしていこうと思います。
①首猫背のリスク
首猫背のリスクは他人からの見た目の悪さが大きいです。コブができたように丸みを帯びるので夏場などの薄着になる時期はとても目立ってしまいます。
実際に一心整骨院にも『夏場の服装で困るから改善してほしい』、『結婚式のドレスを着るときに目立たないようにして欲しい』など見た目の問題を気にされている方が多いです。また、実際に首猫背になっていて改善を希望される方の多くは女性です。
見た目以外のリスクももちろんあります。それは頚椎ヘルニア(首のヘルニア)になりやすい事と寝違えの頻度が高くなる事です。
頚椎の丸みが出てくる事でアライメント以上を来たし正常時以上の負荷が頚椎に加わります。その為、負荷に耐えきれなくなった椎間板が損傷しヘルニアとなります。
②背中猫背のリスク
背中猫背のリスクはもちろん見た目の悪さもあるのですが1番のリスクは背骨の中間点である胸椎が異常をきたす事で、全身の不調になってしまう事です。
一心整骨院に来院される方々の多くもこの胸椎に異常をきたしており多くの症状を出しています。
カイロプラクティックの理論では胸椎(胸の骨)が異常をきたすとまず始めに頚椎(首の骨)が悪くなり、最後に腰椎(腰の骨)が悪くなると言われているくらい胸椎を正常に維持することはとても重要なことなのです!
③腰猫背のリスク
腰猫背のリスクは腰椎ヘルニアと脊柱管狭窄症になる可能性が高くなることです。
腰椎の後弯がキツくなり、骨の変形が発生してしまうと手術以外での改善は見込めなくなってしまいます。
最も発生率の低い腰猫背ですが、最も重大な症状へと進行してしまう可能性のある猫背です。
猫背になりやすい人の特徴
猫背になりやすい方の特徴は共通しています。ここでは猫背になりやすい方の特徴トップ10を紹介いたします。
- 1日のうちでパソコンやスマホを3時間以上継続して使用している方
- 椅子に座る際に浅く腰をかけている方
- ポッコリお腹になっている方
- 運動不足になっている方
- 前屈みになって行う作業が多い方
- 前屈が硬い、太ももの裏が硬い方
- 背中の後ろで手を組めない方
- 胸の筋肉が硬く大きく胸を開けない方
- 骨盤が後ろに傾いてしまっている方
- お尻のたるみ、お尻の穴に力が入れれない方
この中で3つ以上当てはまるものがあれば猫背になりやすい、もしくはすでに猫背になってしまっている可能性がある為注意が必要です。
猫背対策ストレッチ
最後に猫背に対して最も効果的なストレッチを紹介いたします。少し動作としては難しいですが、きっちり行えれば即効性があるストレッチです。
胸を開くストレッチ
①肩幅に立ち、前ならえをし手のひらを下にする
②手のひらを上に返しつつ肘を曲げ、自分の胸に向かって物を引っ張る動作をゆっくり行う
③ゆっくりと手のひらを下に返しつつ腕を伸ばし最初の姿勢に戻る
※①〜③を20回ほど繰り返す
背中を伸ばすストレッチ
①肩幅に足を開き立ち、両手の手のひらを合わせてバンザイをする
②胸を張りつつ肘を曲げ手のひらを外に向ける(数秒キープする)
③ゆっくりと肘を伸ばし手のひらを内に返し最初のバンザイの状態に戻る
※①〜③を20回ほど繰り返す
首を伸ばすストレッチ
①真っ直ぐ前を向きアゴをひく
②歯をしっかりと合わせ口が開かないようにしアゴだけを上に上げるようにし上を向く
③しっかり首の前側が伸びていることを確認しつつ元の状態までゆっくり戻す
※①〜③を20回ほど繰り返す